生きているピアノ [ショパン]
昨日ピアノ仲間のご自宅での「BBQを雨の中行いながらピアノを弾く会」(笑)
に参加させていただきました。
緑の芝生が続く広いお庭、
雨が降っても急ごしらえで設営した下さったビニールシートの屋根で、
全く支障なくお肉を焼いておいしくいただけました。
幹事の方がいろいろ気配りしてくだり、楽しい会でした。
お庭に面したお部屋にピアノが2台。
一台はヤマハのグランド。
もう一台はべヒシュタインのアプライト。
このべヒシュタイン様。
姿もご立派。
高さがあって細工がほどこしてあります。
前方に蜀台がついていた形跡があるそうです。
1890年代のものっておっしゃっていたような。
お母様が嫁入り道具に持ってこられたものだそうです。
1800年代の終わりっていったい?
ドイツ帝国がやっと成立した少し後くらいなんですね。
日本は明治維新となり大日本帝国憲法が発布された少しあとくらい。
このピアノまずはドイツにいたのでしょうか?
どんなご家庭のピアノだったのでしょう。
どんな歴史を見てきたのかなあ・・
そのあと修理して船に乗って日本に来たのかしら・・
なんて思いながらべヒ様の前に恐れ多くも座らせていただきました。
(いすがまた渋いんです。)
「弾いてもいいよ」
ってあったかくべヒ様がのたまったような・・笑
バラ4の最初を弾くと、もう溶けそうなやさしい音色が気持ちよくお部屋に響きます。
「いいよ、続けて弾いてごらん。」っていわれたような・・・
(気のせいか?)
まだ人前で弾くと普段練習でさらっといけてるところをツッかえますが
、何とか最後までたどり着けました。はあ~。
べヒ様のオーラにくるまれたような、なんともいえないあったかい感覚です。
生きてるのかも・・
人間に対峙したときのような感覚と、相性は悪くないなあという感じ。
あ~、音色が心地よかったです。
きっと海の向こうで昔、このピアノでバラ4を弾いた人がいるのかも・・・
と想像が膨らみます。
またあのべヒ様とお話する機会があるとうれしいなあ・・と
今心地よさを思い出しています。
弾かせていただいてほんとにありがとうございました。
2009-05-18 18:24
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コメント(6)
すてきな体験をなさったのですね!
私は先日、チェンバロを弾かせて貰ったのですが、その持ち主が
「古い楽器には『気』のようなものがあって、縁を結ぶことがよくある」
と言っていました。
姫が弾かれたピアノも、魂が息づいているのかもしれませんね。
きっと、大切にされてきたのでしょう。
えーと、それで 姫はドイツ語で会話されたのですか?^^
by Halumi (2009-05-18 20:55)
あのショールームのベヒも素晴らしかったけど、昨日のお宅の骨董品のようなベヒ、本当にステキですよね!
この楽器が誕生してから、どんな人たちが弾いてきたのかなあ~なんて、考えるだけでも楽しいですね♪
バラード4の旋律が聴こえてきたとき、ピアノフォルテさんの演奏だとスグわかりましたよ☆
美しい音色をBGMに、美味しく頂き、楽しく歓談…本当に至福のひとときでした♪
by くるみ♪ (2009-05-18 21:10)
Halumi姫♪
古い楽器が縁を結ぶって素敵なお話ですね。
姫の弾かれたチェンバロも古い時代のものだったのですか?
自分よりずっと長い時代を経ている楽器って、なんだかほんとに不思議な存在ですよね。
何語でお話したんだろ・・
脳みそで直接話しました。笑
by ピアノフォルテ (2009-05-18 23:31)
くるみさん
昨日はあまりお話できませんでしたね。残念!
くるみさんの軽快な演奏はちゃんと拝聴しておりましたよ~。
グランドの音も邪魔にならないやさしい響きで
ほっと落ち着く空気でしたね。
雨に濡れた芝生も美しかったなあ。
by ピアノフォルテ (2009-05-18 23:34)
>弾かせていただいてほんとにありがとうございました。
ピアノに対する優しい思いのいっぱい詰まった記事ですね。
読ませて頂いてありがとうございます。
by ヒデキヨ (2009-05-19 22:19)
ヒデキヨさん
初めまして。
コメントにたくさんナイスを頂戴したようで、ありがとうございます!
100年以上存在し続けているピアノは自分よりずっとずっと先輩でした。
初めて弾くピアノには、どれもなんとなく相性の良し悪しを感じるのですが、
このべヒシュタインはほんとに素敵なお方でした。
by ピアノフォルテ (2009-05-19 23:40)